ただつぶやく......

レコードコレクターです。70・80年代邦楽がテリトリーです。主に音楽関係を妙にマニアックにつぶやきます。Twitterのまとめ備忘録の側面もあったり。Instagram、Twitterやってます。どちらも音楽ネタがメインコンテンツ。アカウントはどちらも@eachtime1207

中森明菜『ノンフィクションエクスタシー』に関する考察

 中森明菜のシングルの中で86年11月にカセットテープ限定で発売された『ノンフィクションエクスタシー』(CT: LKC-2008)というちょっと企画色の強い作品があります。この作品、Tweetにもある通り、プロモ盤?サンプル盤?がEPで作成されてます(EP:LS-1056)下の画像を見ると左上に『SAMPLE』の文字が見えますね

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(画像、お借りしました.....)

御多分に洩れずこのEPサンプル盤も中古市場に非常に少ないながらも流通しています。そして当然のことながらプレミア化してます。小生も持っておりません。

 

この曲、中森明菜公認盤では確か唯一『BESTⅡ』(1988)に収録されているので聴くこと自体は容易なのですが、このサンプル盤を中古で手にするのは非常に困難なんです

 

というのもオークション落札価格は万を超えることも多く、高い時は2万5千円なんてこともあり、明菜クラスタが自分の存在価値を示すために(笑)このレア盤の熾烈な争奪合戦をやっております

 

それと本来のカセット盤も数千円で取引されてますね。やはりカセットプレーヤーの普及状況と流通量からこっちは現実的な価格

君はもう『Touch Me,Seiko』ハイブリッド盤を予約したか?何、まだだって.....

 ブログってのは開設直後だけはマメに更新するものです。得てしてそんなもんです。勢いのあるうちに資料として役に立ちそうな記事だけでもやりあげとこうと思う

さて、初婚前聖子クラスタなら常識、ステレオサウンド発のCD/SACDハイブリッド盤『Touch Me,Seiko』の発売が17年1月20日ごろということでクラスタの間では話題沸騰である

store.stereosound.co.jp

SACDを持ってないからパスとか考えている諸君、後悔なきよう。ワイもSACD再生機は持ってない。でも、いつか機器を手に入れるかもしれない。でも、その頃には確実にこの盤、レア化しているから。SACDの初期に発売された『風立ちぬ』とかもうプレミア価格ですから(後悔中www)

 

この盤がクラスタの間で話題沸騰なのはやはりオリジナルアルバムに収録されることの少なかったB面曲を集めたアルバムであり、ステサンSACD企画でも初見参の曲たちが多くを占めていること

ざっと見たところ、この7曲が初SACD化ではないだろうか。どれも聖子クラスタの中では人気のある曲です。そんな中で音源的な付加価値がわかる一部クラスタの中で話題沸騰というわけなのである

 

さぁこれでもあなたは見送ってしまうのだろうか???

『ピンクのモーツァルト』のEPに関する考察

初婚前聖子クラスタの皆さん、おはようございますm(__)m

 

 今日は『ピンクのモーツァルト』をネタにします。作詞:松本隆、作曲:細野晴臣、編曲:細野晴臣松任谷正隆はっぴいえんど、ティンパンアレーラインで作成された84年8月リリースの18thシングル

 

ピュアピュアリの16th『Rock'n Rouge』の67万枚から17th『時間の国のアリス』の47万枚に、20万枚もセールスを落とし、ライバル中森明菜はこの頃『北ウイング』61万枚、『サザン・ウインド』54万枚、『十戒(1984)』が61万枚と安定したセールスを誇り聖子陣営にはやはり脅威だったのだろうか

 

『ピンクのモーツァルト』ではこんな特典を付けてきた。

アナログシングル盤は初回生産分50万枚のみピンナップ付豪華インナースリーブ、ピンクカラーの特製Seikoレコードレーベル&スリーブ仕様で売された。(wikiより転載)

小生の認識違いがなければ、当時松田聖子は『聖子・fragrance』のようなベストアルバムでは特典ピンナップなどはあったものの、シングルEPジャケットのジャケットの特典商法(ピクチャーレーベルとかピンナップ付き見開きジャケットとか)なのは縁がなかったと思います。そんな手を使わなくてもセールス確保できていたってことでしょうか。ところが『ピンクのモーツァルト』はド派手な特典付き50万枚で勝負かけてきました(左の画像がその特典ピンクレーベル)

 

結果セールスは公称42万枚(実際はもっと売れているはずですが)ということで、初回特典盤以降に作成された2ndプレスではCBSソニーお馴染みの右の画像にあるオレンジレーベル、ジャケットも表裏のみ、裏面歌詞カードの通常の盤に戻ったんですが、初回特典盤を50万枚もプレスしたので、実はこのなんのことはない地味な2ndプレスの方がプレス枚数が少ないレアキャラになるという逆転現象が起こったわけです

 

レコードコレクターならわかると思いますが、中古市場で見かけるのは豪華初回特典盤ばかりです。聖子クラスタのみなさま、この地味な2ndプレス盤を必死こいて探してみませう

松田聖子がCBSソニーで南佳孝と出会った(下條アトム風)

南佳孝はご存知、松本隆先生の盟友であり、デビューアルバム『摩天楼のヒロイン』(1979)は松本隆はっぴいえんど解散後に手掛けた初プロデュース作品。当時の所属レコード会社はCBSソニー松本隆とも濃く繋がる人脈、松田聖子作品への参加はもう定められた運命と言っても過言では無いような。

摩天楼のヒロイン (紙ジャケット仕様)

摩天楼のヒロイン (紙ジャケット仕様)

 

 南佳孝=ジャズ、ブルースなどとクロスオーバーしたハードボイルド的イメージもあるかとは思うけど、『モッキンバード』のようにアイドルとしての可愛らしさを引き出す先方のイメージにあった作品も用意してくるし、『ガラス靴の少女』はもちろんシンデレラをモチーフに、『不思議な少年』は映画『E.T.』がモチーフとか言われてますけどアルバムイメージの核である"メルヘン"に実に沿った忠実なお仕事です。『スローなブギにしてくれ』に代表されるハードボイルドな世界とは無縁な....作曲家として提供相手の世界観に沿ったプロのお仕事をバッチリ決めて頂いてます。『電話でデート』は電話音のSEのイントロが印象的ですが、施されたアレンジは必要にして最小限、南佳孝作品と大村雅朗先生の相性の良さを感じます。この曲はバックの演奏にも特に注目して欲しいです。『上海倶楽部』は話が逸れますが、コーラスがNOKKO.....

 

結論として、シングルリリースはなかったものの南佳孝作品をアルバム曲として贅沢に散りばめることでアルバムの選手層の厚さ、アベレージレベルの高さを示したかと  

松田聖子がソニーで林哲司と出会った(下條アトム風)

 このTweetの前に松田聖子への南佳孝からの提供曲に関する考察をTweetしたところ、不人気アカウントの小生にしては多くのいいねを頂戴したのであるが、その直後にTweetした松田聖子への林哲司からの提供曲に関する考察は未だにいいね一つ付かず林哲司好きとしては非常に腹ただしい思いで一杯であり(笑)引用RTでのさらなる考察へのやる気をとたんに失った次第(爆)ただ、勿体ないからここに記録しておく。

アルバム『Canary』(1983)

『③Private School』作詞:松本隆、編曲:井上鑑

『⑥LET'S BOY HUNT』作詞:松本隆、編曲:井上鑑

Canary

Canary

 

 『Canary』では大瀧詠一に見出され、寺尾聰ルビーの指環』、薬師丸ひろ子探偵物語』等々のヒットで売れっ子アレンジャーの仲間入りしていた井上鑑がついに編曲に参加。その井上鑑がアルバムアレンジを手掛けた同じCBSソニーのラジがさりげなくコーラスに参加してたり*1林哲司は聖子作品では作曲に徹してアレンジは井上鑑に任せてたんですな。杉山清貴&オメガトライブの活動期だし、菊池桃子もデビューアルバムを控えお忙しかったのでしょうか?あっ、『LET'S BOY HUNT』大好きです(照)

アルバム『Tinker Bell』(1984)

『①真っ赤なロードスター』作詞:松本隆、編曲:船山基紀

『④密林少女』作詞:松本隆、編曲:大村雅朗

Tinker Bell

Tinker Bell

 

 『Tinker Bell』では船山基紀とのペアリングも。あんまりイメージないですよね、この組み合わせ。さくっと調べたところ、シングルチャート10位以内で引っかかったのが、島田奈美『パステル・ブルーのためいき』(1987)くらい。これも松本隆林哲司船山基紀の組み合わせだったりする

アルバム『Windy Shadow』(1984)

『⑧銀色のオートバイ』作詞:松本隆、編曲:戸塚修

『⑩Star』作詞:松本隆、編曲:大村雅朗

Windy Shadow

Windy Shadow

 

 松田聖子の偉大なるレギュラーアレンジャー大村雅朗先生と戸塚修がアレンジ。戸塚修の代表作、少年隊『ダイヤモンド・アイズ』(1986)、近藤真彦『愚か者』(1987)、浅香唯『セシル』(1988)。80年代後半にヒット作が集まっているアレンジャー

 

*1:ラジ『Acoustic Moon』(1981)

『REQUEST』竹内まりや(1987)

竹内まりやの1987年の傑作『REQUEST』、小生のもっとも竹内まりや作品で好きなアルバムである。彼女の他者提供曲をセルフカバーした作品を核としたアルバム。

1986年の中森明菜のアルバム『CRIMSON』へ曲提供した『②OH NO, OH YES!』『⑥駅』、1984年の薬師丸ひろ子のアルバム『古今集』へ曲提供した『⑤元気を出して』、1982年河合奈保子へ提供した『③けんかをやめて』、1986年中山美穂に提供した『⑧色・ホワイトブレンド』これらのセルフカバーに加え、アニメ映画『時空の旅人』主題歌と挿入歌『⑩時空の旅人』『⑦-TIME STRANGER- TEKO'S THEME』、東宝映画『ハワイアン・ドリーム』主題歌であった『⑨夢の続き』、そして1986年シングルでリリースされた『①恋の嵐』、このアルバム用に唯一書き起こされた『④消息』の計10曲

 このアルバム、さすが名作の誉れ高いだけあってリイシューが盛んに行われている。

【LP】

1987年08月12日リリース:MOON-28047:アルファ・ムーン

【CD】

1987年08月12日リリース:32XM-46: アルファ・ムーン

1988年12月21日リリース:43XG-2:アルファ・ムーン:ゴールドCD、LPジャケット仕様

1992年10月22日リリース:AMCM-4147:エム・エム・ジー→イースト・ウエスト・ジャパン: リマスタリング盤。
1999年06月02日リリース:WPCV-10041:ワーナーミュージック・ジャパン :発売元変更の再発、中身は92年盤と同じ。
【CT】

1987年08月12日リリース:MOCT-28033:アルファ・ムーン
1992年10月22日リリース:AMTM-4147:エム・エム・ジー→イースト・ウエスト・ジャパン:リマスタリング盤。

 

 ということでTwitter記事の画像をよくよくご覧頂くと、1988年LPジャケット仕様43XG−2とCT2種類が悲しいかな手元に無いのが分かる。竹内まりやクラスタを自認しこの作品がもっとも大好きな作品と公言している以上、これらverの欠落は竹内まりやクラスタ失格との思いを抱かせる自責の念に日々かられる思いである